近日中にお店をオープン予定のお客様がご相談に来られました。
「今お店は古い壁紙を剥がしてベニヤ板の状態なんですが、べニヤ板に塗装できますか?」
べニア板に塗装することは可能です。しかし、直接塗ってしまうとべニア板のアクが出てくる可能性があります。色の塗料を塗る前に、アクを防ぐ下塗り剤を塗装することをおすすめしました。さらに、下塗り剤は塗料の吸い込みを抑える効果もあります。
さらに壁の状態を詳しく伺うと、べニア板には剥がしきれなかった薄い紙も一部そのまま残っているとのことでした。ところどころに薄い紙が残っている状態で塗装すると、段差になり目立ってしまいます。「残っている薄い紙はなるべく剝がしてから塗装作業を始めてください。」とご案内しました。
お客様がお店の壁にしたい塗装のイメージ画像で見せてくださいました。
錆び風の塗装が壁の一部に施された壁です。茶色いかすれた錆色からは、古びた印象は受けず、使い込まれ味が出ているように見えます。
はじめに、2色で錆風に塗装できる当店の商品を紹介しました。

▲当店の錆風塗装セット ブラウンラスト×イエローラスト
しかし、お客様のイメージとは少し異なったようで、
「派手にしたくはないので、赤味は少なめにしたいです。」
とおっしゃいました。
そこで、当店のオリジナルカラーから色の組み合わせを考えてみることになりました。
実際にその場で塗装し相性がいいか確認します。
塗装方法は、ベースとなる色を1色塗装し、その上から水で薄めた2色をスポンジでぽんぽんと叩くようにして塗装します。

▲色の組み合わせを試す様子 スポンジで色を乗せる工程

▲シナモンスティック・ビターチョコレート・ピーチベージュ

▲完成した錆風塗装
シナモンスティック×ビターチョコレート×ピーチベージュ
赤味を抑えつつ、錆に見える色合いが完成しました。
「失敗しないコツはありますか?」
お客様から質問をいただきました。紙に試し塗りする際はとても上手くいっていましたが、いざお店の壁に塗装する際に失敗しないか心配になってきたそうです。
水で薄めた塗料をスポンジに含ませすぎると、塗料が垂れてしまいます。容器のふちで余分な塗料を落としてから塗装すると垂れを防ぎ綺麗な仕上がりとなります。また、紙に試し塗りしてから壁に塗るとイメージ通りに塗装できます。
後日、お客様が再び来店されました。
「とても上手くいっています!ピンクを加えたくて色を選びにきました。」
お客様はレトロピンクを選ばれました。前回選ばれた3色とレトロピンクはとても相性が良く、当初から希望されていた「派手にならない錆風塗装」にピッタリです。
お客様は、
「完成が楽しみです」
とおっしゃっていました。錆の色合いにピンクが合うとはスタッフも驚きでした。
最近、「色を組み合わせて塗装したい」という相談をよく伺います。当店の実演用の壁でもインテリアに合う塗装方法を実演しながら試作中です。
複数色をなじませながら塗装した事例はInstagramからでもご覧になれますので、是非チェックしてみてください。→Instagramはこちらから
TAKARA TORYO
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